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ドゥカティ 750F1
1985 年式

車検
切れ
走行
33,886Km 備考 パワーハウス8耐レプリカ

長さ
mm
mm
高さ
mm
重量
kg
排気量
750cc

更新日2014年4月


公道を使用することで有名な、マン島TTレースを含むロードレースTT-F2クラスを4年連続して制覇したレーシングパンタ。
その公道版を世界中のドゥカティファンが待ち望み、ようやく1985年に限定1000台の予定で登場したのが750F1です。

当時ドゥカティは、「カジバ社へのエンジン供給者に専念することになり、完成車の製造は終了する」と日本を含むドゥカティファンを当惑させる発表があり、混乱のさなか、突如としてニューモデルとして発表され、世界中のファンの歓喜を浴びました。
結果、ドゥカティのブランドはカジバよりはるかに強力と認識され、カジバグループ中核ブランドとして存続することとなり、同社傘下を離れた現在も、モトGPやスーパーバイク チャンピオン獲得をはじめとして量産車も大きな支持を受けています。

現行ドゥカティのトレードマークでもある、トラス状(三角形の組み合わせ)パイプワークを初めて公道用市販車に採用し、パンタ系では最大排気量となる748ccとして発売されました。言うまでもなくエンジンはデスモドローミックの空冷Lツインです。
「扱いやすいエンジン特性、軽量ゆえの加速のよさ、優れたハンドリング」を武器にLツインと呼ばれるエンジン形式で、4気筒勢を制するドゥカティのイメージの原点が、レーシングパンタと、そのレプリカたる750F1です。

750F1のT型、U型は、旧タイプ(二重線)のロゴが誇らしげに示すように、独立企業、旧ドゥカティメカニカ社の最後の開発・販売車両で、今日のドゥカティ繁栄の布石となった記念碑的な車両です。



現車のオーナーは、少年時代、海外で大活躍中の、雑誌で見たレーシングパンタに強く憧れ、
国内初の公式レース登場となった1983年の鈴鹿8時間耐久レースも観戦に出かけたほどのマニアです。

ドゥカティ専門店の草分け パワーハウスと、ライダースクラブ編集長 根本健氏のジョイント参戦で、わずか605ccのレーシングパンタで1000ccクラスの4気筒勢に挑み、見事19位と21位で完走を果たした語り草ともいえる伝説のレースでした。

オーナーは93年ごろ中古で入手され、レーシングパンタでの実績を誇るパワーハウスに整備を依頼し、標準状態の性能に慣れ親しみながら新車の750F1が2台入手できるほどの金額を投じ、エンジン(フルオーバーホール&ファインチューン)をはじめ、足周り、ブレーキ周り、電装系、外装と全身にわたって手を入れました。オリジナルのまま手を加えていないのは、限定車両の初期型に純正で備わるアルミタンク、MHRと共通のメーターくらいではないか、とのことです。

ドゥカティの神髄ともいえる、「扱いやすい伸びやかなエンジン特性、軽量ゆえの加速のよさ、優れたハンドリング」を備えた、まさに公道用レーシングパンタといえる仕上がりということです。軽量ゆえ燃費も良く(約20km/L)、タイヤも減らないそうです。

それほどまでに愛情を注いだ、虎の子の750F1ですが、なかなか乗る時間が取れず、最近は家庭の事情もあり、乗って楽しむことが困難なことから、「ドゥカティらしく走らせて下さる方」「大切にしてくださる方」に引き継いで頂きたいとのことでした。

車検は切れています。ブレーキ、サスペンション、タイミングベルト周りの整備が必要です。

なお、オーナーが入手されてからの整備・改善の記録はすべて保存されて、現車に付属します。



主な改善ポイントは、
■エンジンフルオーバーホール
エンジン・ミッション各部組付け調整。シリンダーヘッド無鉛加工(バルブシート・バルブガイド特注製作、バルブ交換)。ピストン・リング交換。クランクメタル交換。ベアリング類全交換。

■エンジン回りチューニング・カスタム化
回転マス軽量化・バランスどり。FCR39φキャブレータ(特製インマニ)。パワーハウス製スポーツマフラー。それらに合わせポート形状変更(拡大)。バルブ・点火タイミング最適化。サンドブラスト仕上げ(クランクケース、シリンダヘッド前後。ガラスビーズ仕上げで腐食しません)。特製外部オイルライン。
※パワーハウス創始者の中野氏の手による貴重なエンジンです。

■前後サスペンション変更
前=750F1限定車のラグナセカ用、フォルセラ(チェリアーニ)製フォーク。
後=オーリンズ製 厚側減衰・イニシャル荷重変更用リモコン付きショック。
ベルリッキ製、マグネシウム系素材のレース用超軽量スイングアーム。

■前後ホイール・タイヤサイズ変更=900SS用マルケジーニ マグネシウム 5R(5本スポーク)。粉体塗装済み。
前=リム幅3.5。120-60-17。
後=リム幅5.0。160-60-17。
(パワーハウス特注で、リヤタイヤが最適のプロファイルになるよう造られた限定品)

オフセットスプロケット。

■車体回り、外装
F1-T型専用 超軽量アルミタンク、軽量フロントFRPフェンダー。
パワーハウスオリジナル 8耐仕様 超軽量ハーフカウル&シートカウル(バッテリー内臓式)。
同 ワンオフ ベアリング入りペダル/ステップ/手作りステップマウントプレート。
ウエットカーボン製リヤインナーフェンダー。
ホンダRS500(市販GP500レーサー)用グリップ(今もモトGPマシンに使用されています)。


■電装系
新電元製対策レギュレータ(シールドバッテリー使用可能)。
プッシュキャンセル式ウインカースイッチ。
ヨシムラ マルチメーター(油温系)。

■ブレーキ
前=ブレンボ ラジアルマスターシリンダー 19φ。
同 異径4ポッドキャリパー(900SS用)。
320φ 鋳鉄フルフローティングローター(900SS用オフセット)。

後=ブレンボ 対抗2ポッドキャリパー(900SS用)。

前後とも テフロン/ステンレスメッシュ ブレーキホース。

■その他
各部手加工軽量ボルト類、カーボン製軽量ミラー左右。



付属品
■T型用純正オーナーズマニュアル(傷みあり)、パーツリスト。
■アルミ製ベルリッキスイングアーム。(使用中の部品が見えないところにキズがあるため)
■Rサス オーリンズ レート違いスプリング、全長調整用別寸法エンドアイ。
■400SS純正ホイール(前=3.5、後ろ=4.5幅)。(粉体塗装でJWL表示が見えなくなってしまったため)
(フロントは320φブレーキローター付)
■ワークスタイプ砂型鋳造タペットカバー4ヵ所分。(国内製コピー品)
■FCRセッティング用ジェット類。Oリング等消耗品。
■手動燃料タップ(パイオリ製べベル系ドゥカティ純正品)
■シールドバッテリー用バッテリーケース(YTX-9サイズ用)
■Fフォークオイルシール、スピードメータギヤ爪など、消耗品付属。

維持、メンテナンスに関しては、車両製作したパワーハウスを紹介するとのことです。

特殊な競技用部品をエンジンに使用していないので、他店でもカスタム車の扱い豊富なドゥカティ取扱いショップなら問題ないと思われます。


車両は愛知県にありました。
個人の為消費税はかかりません。

以上の記事内容は、オーナーさんのコメントを基に作成したもので、整備記録修復暦などに関しては、バイク見聞録で裏付けを取ったものではありません。


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